掛物

門柳含春色(もんりゅう しゅんしょく を ふくむ)

春にかけられるお軸です。

Q
[門柳含春色(もんりゅう しゅんしょく を ふくむ)] その心は…
A

柳からも、春の景色が感じられます。

「門柳」に二つの意味があるようです。

  • 門のあたりにある柳。
  • 単なる、柳の異称。
    (門に五本の柳を植えたという陶淵明の故事(「五柳先生伝」)より)
ほんね
ほんね

3月頭~中旬に葉が出て黄緑色のふさふさの穂のような花(尾状花序)が咲くんだって。

その時期に桜の開花の便りも届くと。ほぉお

古今集の頃から柳は春のお題として取り扱われてきました。
お正月の初釜の時に飾られる例も散見されることから、結び柳との相性も悪くないかと。

茶席の禅語としては、そう珍しいものではありません。

拝見したもの
  • 大徳寺の…何代目だったか…

参考文献
平安和歌における柳と花 渦巻 恵 – 日本語と日本文学, 2021
春を告げる柳。 – きこりんの森, 森の図書室, 住友林業